概要

ネットリテンションダッシュボードとは、アカウントベースの予測がテナントに導入された場合、ダッシュボードページで利用できる事前設定されたシステムダッシュボードのことです。アカウントベースの予測モデルでは、CSMはオポチュニティデータなしで予測することができます。これにより、オポチュニティを作成または管理できないもしくはしたくない顧客にとって、更新センターのアダプションが簡略化されます。

ビジネスユースケースの例:

• CSMユーザーとしては、アカウントベースの予測モデルで利用可能なKPI指標を視覚化する必要があります。このダッシュボードでは、すべての財務指標とCS指標が提供され、情報に基づいたビジネス上の意思決定をより迅速に行うことができます。
• エグゼクティブとしては、組織全体のパフォーマンスをチェックするために、組織内のすべてのCSMのアカウントベース指標を可視化する必要があります。

前提条件

ネットリテンションダッシュボードは、更新センターをアドオンとして購入されたテナントのみご利用いただけます。

ネットリテンションダッシュボード

ネットリテンションダッシュボードは、管理者が更新センター管理ページから会社ビューをアクティブにしたときにデータが表示されるシステム生成ダッシュボードです。このダッシュボードには、GS会社予測オブジェクトで利用可能なデータが入力された一連の指標、チャート、グラフが含まれます。これはシステム生成ダッシュボードであるため、その中で変更を加えることはできません。

このダッシュボードには、以下の主要な利点があります:

• CSMとエグゼクティブがビジネス上の意思決定を行うためのワンストップロケーションとして機能する。
• すべてのリスクとオポチュニティを1ページに視覚化する。
• 会計帳簿上のチーム業績に関して、エグゼクティブに概要を説明する。

このダッシュボードは、管理者が会社ビュー表示のトグルスイッチをオンにした後、ダッシュボードページのドロップダウンリストに追加されます。トグルスイッチは、 管理 > 更新センター > 会社ビューで使用できます。管理者がアカウントベースの予測モデルをどのように設定できるかに関する詳細情報については、アカウントベース予測を設定(会社ビュー)  （近日公開）の記事を参照してください。

このダッシュボードでは、以下のKPI指標を使用できます:

• 更新収益 (ARR): 会計帳簿の概要を記載する年次更新収益 (ARR)。
• チャーン: 会計帳簿から失注された金額。チャーン額はARR値のスナップショットによって計算される。ARRが減少している場合、チャーン値は増加する。
• 予測収益: チャーンを考慮した後の会計帳簿の概要。チャーンがない場合、予測収益は更新収益と等しくなる。
• GRR% (総収益保持率): 会計帳簿から保持された事業のパーセンテージを示す。この値は100％を超えてはならない。
  • 使用した数式: Sum (予測収益) / Sum (更新収益) * 100
• アップセル: これは、事業拡大として会計帳簿に追加された金額を示す。アップセル額はARR値のスナップショットによって計算される。ARRが増加している場合、アップセル値も増加する。
• NRR% (純収益保持率): 会計帳簿に含まれるアップセルのパーセンテージを示す。この値は100％を超える場合もある。
  • 使用した数式: [Sum (予測収益)＋Sum (アップセル)] / Sum (更新収益) *100

以下のチャートおよびグラフはこのダッシュボードで使用できます:

• ヘルス別更新収益: このレポートは、総合的なヘルススコアで分類されたARR値を示す。これにより、今後の更新に関連するリスクのレベルを判断し易くなる。さらに、各ヘルススコアカテゴリーをクリックして、そのカテゴリーに該当するアカウントのリストを表示できる。
• 総保持率および純保持率: このレポートでは、保持率 (GRR％) と拡張率 (NRR％) の値の比較を示している。これにより、選択した期間のARRにおけるチャーンとアップセルの部分を判断し易くなる。また、保持率と拡張率の推移を四半期ごとに比較することもできる。

• 保持率の傾向: このレポートは、更新のタイプ (更新と周年) 別に分類された保持率を示している。これにより、1年契約と複数年契約のアカウントの保持率を判断および比較し易くなる。
  • 更新: 同年に更新される更新が含まれる。
  • 周年: これには、次年度以降に更新される更新、つまり複数年契約が含まれる。
• 成果別予測収益: このレポートは、オポチュニティステージ別に分類された予測収益を示している。これにより、どのアカウントがオープンまたは失注のステージなのか、あるいは受注したアカウントに何らかのサポートが必要なのかを判断し易くなる。

• 更新タイプ別更新収益: このレポートでは、更新のタイプ (更新と周年) 別に分類されたARR値を示している。これにより、1年契約と比較して複数年契約に傾いているアカウントを認識し易くなり、その逆も同様となる。
• ヘルス別ロゴチャーン: このレポートでは、総合的なヘルススコア別に完全チャーンアカウントを分類する。これにより、アカウントのヘルススコアを表示して、チャーンの理由を判断し易くなる。
• ヘルス別アップセルチャート: このレポートでは、総合的なヘルススコアでアップセルアカウントを分類する。これにより、アカウントのヘルススコアを拡大して表示し易くなる。

その他のリソース

• CSM向けのアカウントベース予測 (会社ビュー)  （近日公開）
• Gainsight NXT語彙集