GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期
この記事では、管理者がSalesforceコネクタを使用してGainsightからSalesforceにデータを転送するリアルタイムデータジョブを作成する方法について説明します。
概要
コネクタにおけるGainsightのSalesforceとの統合により、GainsightからSalesforceにデータをプッシュできます。会社、会社個人、とケースなどの標準的なジョブを編集し、GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期を有効にするか、あるいはカスタムジョブを作成できます。ただし、各オブジェクトに対して作成できるジョブは1つのみです。
ビジネスユースケース: GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期機能により、Gainsightでレコードが更新/作成された場合、その更新はSalesforceにリアルタイムで反映されます。
たとえば、ある会社のARR属性がGainsightにおいて更新された場合、この変更内容はSalesforce Accountレコードにリアルタイムで反映されます。
重要: Salesforceとのリアルタイム同期には、スケジュール済みフィールドは含まれません。Salesforceコネクタジョブにリアルタイム同期フィールドとスケジュール済みフィールドの両方がある場合、この機能の一部として、リアルタイム同期フィールドのみがリアルタイムで更新されます。リアルタイム機能の詳細情報については、リアルタイム制限 のセクションを参照してください。
リアルタイム同期サポート対象オブジェクト
GainsightとSalesforceのリアルタイム同期によりサポートされるオブジェクトは以下の通りです:
- GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期は、 Gainsightの以下の3つのオブジェクトのレコードのみサポートします。
- 会社
- 会社個人
- ケース
- GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期は、 Salesforceの以下の3つのオブジェクトのレコードのみ更新します。
- アカウント
- 連絡先
- ケース
リアルタイム同期ジョブ
Salesforce接続が確立されると、デフォルトで、会社、ケース、会社個人など、GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期を有効にするために3つの標準ジョブが使用できるようになります。
リアルタイム同期ジョブは、GainsightからSalesforce、SalesforceからGainsight、Bi-Directional間のデータフローを要件に応じてReal-Timeで同期させることができます。
既存ジョブを編集
これらの標準的な既存ジョブに対して、リアルタイム同期を編集し、有効にすることができます。
ジョブを編集するには、ジョブの縦3点メニューアイコンを クリックし、編集を選択します。
準備ページにリダイレクトされます。続行するためには、こちらをクリックします。
注意: リアルタイム同期オプションがあるオブジェクトは、リアルタイムラベルでマークされます。リアルタイム同期が有効である場合、オブジェクトには1つのジョブのみを含めることができます。
ジョブを作成
ジョブタブでは、標準ジョブに加え、GainsightからSalesforceにデータを同期するカスタムリアルタイムジョブを作成できます。
任意のジョブのカスタムリアルタイム同期を作成するには、
- 管理 > 統合 > コネクタ2.0 > ジョブタブに移動します。
- ジョブを作成をクリックします。ジョブを作成ウィンドウが表示されます。
- ジョブの名前フィールドに、ジョブの一意の名前を入力します。
- 次へをクリックします。準備ページが表示されます。
- データソースドロップダウンメニューでSalesforce接続を選択します。サポートされているSalesforceオブジェクトが、すべて表示されます。リアルタイム同期が使用できるオブジェクトは、リアルタイム有効ラベルで表示されます。
注意: オブジェクトに対してすでにリアルタイムジョブが有効になっている場合、リアルタイム有効のラベルは非表示になります。
- 必要なオプションを、左ペインから準備ページにドラッグアンドドロップします。オブジェクトの詳細ページが表示されます。
- Gainsightで値を同期しなければならない必須フィールド、またはSalesforceに書き込むフィールドを選択します。
- (オプション) 表示名フィールドで、フィールド名を変更します。
- Salesforceの更新をGainsightにリアルタイムで同期するか、あるいはGainsightの更新をSalesforceにリアルタイムで同期する場合は、リアルタイムで同期チェックボックスを選択します。
- (オプション) フィルタータブに移動し、要件に応じたフィルターを追加します。フィルターの適用方法に関する詳細情報については、コネクタジョブの準備記事のフィルターセクションを参照してください。
注意: フィルターはリアルタイムフィールドにのみ適用可能で、リアルタイム同期ジョブには適用できません。
- 保存をクリックします。
ソースからの出力データセットをターゲットのGainsightオブジェクトに同期するためには、デスティネーションを追加する必要があります。
デスティネーションを追加するには、オブジェクトの縦3点メニューアイコンを クリックし、デスティネーションを追加を選択します。
準備
選択したオブジェクトフィールドをリアルタイムフィルドやスケジュールフィールドにマッピングしたり、ジョブの定義済みサマリーを表示したりすることにより、ジョブを設定することができます。
リアルタイムフィールド
このタブでは、Gainsightフィールドとそれぞれのデータフロー使用して、Salesforceソースのリアルタイムフィールドから直接マッピングすることができます。ソースオブジェクトで、他のフィールドへのルックアップを持つフィールドを選択した場合、派生マッピングセクションでそのフィールドをマッピングしなければなりません。
注意: スケジュールフィールドタブでは、識別子をマークすることができます。ただし、これらは必須フィールドとともにリアルタイムで同期されます。GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期については、Gainsightで識別子のフィールド値のみを更新した場合、Salesforceの対応レコードは更新されません。
リアルタイムフィールドには、以下のサブセクションがあります:
ダイレクトマッピング
ダイレクトマッピングでは、出力データセットのフィールドをフィールドマッピングのターゲットオブジェクトにマッピングできます。
フィールド間に直接マッピングを追加するには:
- Gainsightオブジェクトフィールドから、Gainsightのリアルタイム同期をサポートするオブジェクトを選択します。
- ダイレクトマッピングセクションにおけるデータフロードロップダウンから、次のいずれかのオプションを選択します。
- SalesforceからGainsightへ:データはSFDCからGSに挿入されます。
- GainsightからSalesforceへ: データはGSからSFDCに挿入されます。
- 双方向:データはGSからSFDCへ、とFDCからGSへの双方向に流れます。
- Gainsightフィールドから、同等のGainsightフィールドからSalesforceフィールドへを選択します。
派生マッピング
これはオプションであり、データタイプGSIDのターゲットフィールドに値を設定する場合にのみ、派生マッピングを設定する必要があります。GSID値は、同じオブジェクトから入力されるか、検索によって他のオブジェクトから入力されます。
- 派生マッピングをクリックして展開します。
- 設定済みの派生マッピングボタンをクリックします。
- マッピングを追加ボタンをクリックして、派生マッピングフィールドを追加します。
- Salesforceフィールドドロどプダウンメニューからソースを選択します。
- データフロードロップダウンメニューから、データを取得する方向を選択します。
- Gainsightフィールドドロップダウンメニューから、値を選択します。
注意: Gainsightフィールドドロップダウンには、GSIDデータタイプのフィールドのみが表示されます。ルックアップの定義は、(設定保留中と表示される) 十字アイコンで有効になります。
- ルックアップを定義ボタンをクリックします。ルックアップを定義スライドアウトパネルが表示されます。
- 中間オブジェクトを選択ドロップダウンリストから、ルックアップする中間オブジェクトを選択します。
- 中間オブジェクトのフィールドドロップダウンメニューから、マッピングするオブジェクトを選択します。
- (オプション)追加アイコンをクリックして、別の一致条件を追加します。
- 終了をクリックします。ルックアップの定義には、緑色のチェックアイコン (「設定完了」) が表示されます。
注意: データフローがGainsightからSalesforceとして選択されている場合、デフォルトでは、
- 複数一致が生じた場合は、エラーのマークレコードが選択されます。
- 一致するものがない場合は、拒否レコードが選択され、読み取り専用になります。
- これは双方向またはSalesforceからGainsightへの データフローには適用されません。他のオプションを選択できますが、その場合、SalesforceからGainsightへのデータフローにのみ適用されます。
- マッピングを追加ボタンをクリックして、もっと多くの派生マッピングフィールドを追加します。
イベントを聴くこと
このセクションでは、Gainsightから取得する変更イベントと、その後のSalesforceでのアクションを選択できます。たとえば、Gainsight会社のレコードの更新を、Salesforceアカウントにおける対応するレコードの更新に同期する場合です。デフォルトでは、Salesforceのレコードを作成または更新するために、Gainsightのイベントの作成または更新をリストアップします。デフォルトはユースケースに合わせて変更できます。
- イベントを聴くをクリックして展開します。
- 詳細設定をクリックして、デフォルト設定を表示または変更します。
SalesforceのGainsightで「作成された」すべてのレコードフィールドで は、以下のアクションを実行できます。
- 作成:既存のレコードを更新せずに、Salesforceに新しいレコードを作成します。
- 作成と更新: Salesforceに一致するレコードが存在しない場合は新規にレコードを作成し、それ以外の場合は既存のレコードを更新します。
- 何もしない: このイベントを無視することをSalesforceに指示します。
注意: Salesforceフィールドでは、デフォルトで作成と更新が選択されています。
- SalesforceのGainsightで更新済みのすべてのレコードフィールドで は、以下のいずれかを選択します。
- 更新:Salesforceの一致レコードを更新します。一致レコードが見つからない場合は、レコードを作成しません。
- 何もしない: Salesforceは、このイベントを無視します。
注意: Salesforceフィールドでは、デフォルトで更新が選択されています。
- 保存をクリックします。準備ページが表示されます。
- 保存をクリックします。ジョブは正常に保存されています。
ステータス | 通知 |
進行中のジョブセットアップ |
|
セットアップは成功しました |
|
セットアップは失敗しました |
スケジュールフィールド
このタブには、ジョブ識別子と、ジョブがスケジュールされたときにデータを同期するフィールドが含まれています。ダイレクトマッピングセクションでは、ソースフィールドとGainsightのターゲットフィールドをマッピングし、識別子を含めます。 派生マッピングセクションでは、中間オブジェクトのフィールドを使用してGSIDデータタイプのフィールドを検索してその中間値を入力するターゲットフィールドを選択します。
ダイレクトマッピングと派生マッピングに関する詳細情報については、本記事の「その他のリソース」セクションからコネクタジョブの準備記事のスケジュールフィールドセクションを参照してください。
リアルタイム制限
- 更新イベントは、ベータ用会社個人にのみ対応しています。Salesforceで新しい連絡先レコードは作成されませんが、Gainsightで既存のレコードを更新すると、Salesforceで対応するレコードが更新されます。
- 会社個人レコードのGainsightからSalesforceへのリアルタイム同期において、Salesforceでの連絡先を特定するために、ジョブのスケジュールセクションにSFDC連絡先IDをマッピングしなければなりません。
- リアルタイム有効化ジョブでは、フィルターはサポートされていません。
- GainsightからSalesforceへのリアルタイム同期では、3つのオブジェクト (k会社、会社個人、ケース) の合計14フィールドのみがサポートされます。
- 複数の通貨をサポートするフィールドでは、Gainsight通貨ISOコードとGainsightでの通貨換算率のみが受け入れられます。
- リアルタイムセクションまたはジョブの識別子として、すべてのSalesforce必須フィールドをマッピングしていることを確認してください。
- 識別子はスケジュールフィールドタブに存在し、識別子の変更だけでは、リアルタイムデータをSalesforceに同期することはできません。
- Salesforceでの読み取り専用フィールドの書き戻しは、サポートされていません。
- データタイプの検証: データタイプの検証に失敗した場合、レコードは失敗とマークされ、適切なエラーメッセージが添えられます。
- 周期的なレコードは無視としてマークされ、フィールドが双方向としてマークされている場合、Gainsightで変更を行うとSalesforceでレコードが更新されます。逆も同様です。この場合、同じレコードに対してSalesforceからGainsightに書き戻すイベントが再び発生し、無視としてマークされます。
- レコード数がイベントの最大値である50Kを超える場合、システムはリクエストを処理しなくなります。
ジョブの設定
スケジュール済みフィールドセクションにマッピングされたフィールドのスケジュールを設定することができ、また、スケジュール済み同期ジョブの通知も設定することができます。
詳細情報については、本記事の「その他のリソース」セクションにおける設定ジョブまたはジョブチェーンスケジュールの記事を参照してください。
リアルタイムの実行アクティビティ
リアルタイムアクティビティは、Salesforceコネクタ内のリアルタイム有効ジョブが実行されると作成されます。アクティビティタブでリアルタイム実行アクティビティを選択した場合、以下のジョブの詳細が表示されます:
- 日付: リアルタイムジョブの開始日時。
- ジョブ名: リアルタイムジョブの名前。
- イベント: イベントのタイプ。
- デスティネーション: Gainsightでデータが更新されるターゲットオブジェクトの名前。
- データソース: Salesforceにおけるソースオブジェクトの名前。
- ステータス: リアルタイムジョブのステータス。
- コメント: 成功したレコード、失敗したレコード、無視されたレコードの数。
リアルタイム同期ジョブの一般的なエラー
リアルタイム同期ジョブの使用中に発生する場合がある一般的なエラーは、以下の通りです:
- Gainsightでは、サポートされているソースオブジェクト (アカウント、連絡先、ケース) ごとに1つ、最大3つのリアルタイム同期ジョブが実行可能です。
- 削除済みのイベントは、リアルタイム同期によってGainsightに同期されませんが、 リアルタイム同期アクティビティでキャプチャされます。たとえば、外部システムからレコードを削除した場合、 Gainsightでは自動的に削除されません。ただし 、削除済みのイベントの詳細は、アクティビティ」タブで確認できます。
- ソースフィールドのデータタイプが変更されても、その変更はGainsightには反映されませんが、イベントはリアルタイム同期アクティビティでキャプチャされます。
- Salesforce接続元の認証が期限切れになった場合、リアルタイム同期ジョブは非アクティベートされます。これらをアクティベートするには、接続タブから接続を再認証しなければなりません。
- 技術的な制限により、特定のフィールドをリアルタイム同期ジョブの識別子として使用することはできません。このようなフィールドがジョブの識別子として使用されている場合、フィールドが識別子としてオフになるまで、リアルタイム同期は無効になります。ジョブ一リストページでは、このようなリアルタイム同期ジョブの情報アイコンが表示されます。たとえば、「最終アクティビティ」、「取引先からの最終閲覧日」などです。
- リアルタイム同期ジョブでは、最大10個の識別子または必須フィールド、またはそれらの組み合わせを使用できます。